実家じまいの進め方|親と話す順番・残す物の決め方・家をどうするか

実家じまいは、「家をどうするかを家族で決める」→「残す物を決める」→「片付ける」→「必要なら売却・解体などに進む」の順で進めると、やり直しが少なくなります。いきなり片付けから始めると、あとで「その家具は残してほしかった」「解体するなら急がなくてよかった」と手戻りが起きやすいからです。
この記事では、親が元気なうちに実家じまいを始めたい方に向けて、親との話し方、残す物の決め方、家の行方の考え方、片付けと解体のスケジュールの組み方をまとめました。
実家じまいとは?何から始めればいい?
最初にやるのは片付けではなく、家族で「この家をこの先どうするか」の方向を話し合うことです。方向が決まると、残す物の量も片付けの期限も決まります。
実家じまいとは、親が住んでいた(または住んでいる)実家を、住み替え・施設への入居・同居などをきっかけに、中の物と家そのものを片付けていくことをいいます。親が亡くなったあとの片付けは「遺品整理」と呼ばれることが多く、進め方の前提が少し変わります(亡くなったあとの段取りは遺品整理はいつから始める?相続の期限と賃貸の退去から考える段取りにまとめています)。
全体の流れは、次の5段階で考えると整理しやすくなります。
| 段階 | やること | 決まること |
|---|---|---|
| 1. 話し合う | 親の希望を聞き、家族で家の行方の方向を決める | 住む・貸す・売る・解体する のどれに近いか |
| 2. 先に探す | 重要な書類・貴重品・思い出の品を先に探して取り分ける | なくしてはいけない物の置き場所 |
| 3. 残す物を決める | 残す・譲る・手放す・保留 に分ける | 片付ける物の量 |
| 4. 片付ける | 家族で進めるか、量が多ければ業者に頼む | 家の中が空になる時期 |
| 5. 家の行方を進める | 売却・賃貸・解体などの手続きに進む | 実家じまいの完了 |
親とはどう話せばいい?話す順番は?
話の入り口は「物を捨てる話」ではなく、「これからどこで、どう暮らしたいか」という親の暮らしの話から始めるのが進めやすい順番です。
実家は親にとって長く暮らしてきた場所で、物の一つひとつに思い出があります。子どもの側が「片付けよう」「捨てよう」から切り出すと、親は自分の暮らしを否定されたように感じて、話が止まってしまうことがあります。次の順番で、少しずつ話を広げていくのがおすすめです。
- 親の暮らしの希望を聞く:この家に住み続けたいか、住み替えや施設への入居を考えているか、子どもとの同居をどう思っているか。
- 家の行方を話す:誰も住まなくなったあと、家を残すのか、貸すのか、売るのか、解体するのか。結論を急がず「方向」だけでも共有します。家の名義が親の場合、売る・貸す・解体するといった手続きは名義人である親の意思で進めることになるので、親が元気なうちに考えを聞いておくことが大切です。
- 物の話をする:親が「これだけは残したい」物を先に聞きます。手放す物の話はそのあとです。
兄弟姉妹がいる場合は、親と話す前に子ども同士で考えをそろえておくと、親が板挟みになりにくくなります。誰が窓口になるか、費用や帰省の分担をどうするかも、早めに話しておくと後で揉めにくくなります。
一度の話し合いで全部を決めようとしないことも大切です。帰省のたびに少しずつ話し、決まったことはメモにして家族で共有しておきましょう。
残す物はどう決める?
残す物は、先に「なくしてはいけない物」を取り分け、そのあと残りを「残す・譲る・手放す・保留」の4つに分けると、迷う時間が短くなります。
最初に探して取り分ける物
片付けを始める前に、次の物を探して一か所にまとめておきます。片付けの途中で紛れ込むと、見つけ出すのが大変になるからです。
- 家の権利に関する書類(登記の書類など)、通帳・印鑑、保険や年金の書類
- 現金・貴金属などの貴重品
- 写真・手紙・アルバムなど、二度と手に入らない思い出の品
- 親が今の暮らしで使っている物、住み替え先に持っていく物
残りを4つに分ける
| 分け方 | 目安 | 行き先 |
|---|---|---|
| 残す | 親が住み替え先で使う物、家族が引き取る物 | 住み替え先・家族の家 |
| 譲る | 親戚や知人がほしいと言っている物 | 譲る相手 |
| 手放す | 誰も使わない物 | まだ使える物は有価物として選び出す/残りは片付けとして運び出す |
| 保留 | その場で決められない物 | 箱にまとめ、決める期限を付けておく |
保留の箱は便利ですが、期限を決めないと箱ばかりが増えていきます。「次の帰省までに決める」など、家族で期限をそろえておきましょう。
手放す物の中には、まだ使える家具・家電・着物などが含まれていることがよくあります。ペガサスグループでは、こうした物を古物商許可にもとづき有価物(まだ価値があり、再利用できる物)として選び出し、その買取価格と作業費を相殺します。くわしくは有価物のページをご覧ください。
家は住む・貸す・売る・解体する、どう考える?
家の行方は、「誰かが住むか」「空き家のまま管理を続けられるか」「解体したあとの土地をどうするか」の3点から考えると整理しやすくなります。どれを選んでも、中の物の片付けは必要です。
| 家の行方 | 片付けで考えること | 注意しておきたいこと |
|---|---|---|
| 家族が住む | 残す家具は多め。使わない物だけ片付ける | 住む人と親の物の分け方を先に決める |
| 貸す | 基本は家の中を空にする | 修繕や管理の手間がかかる |
| 売る | 引き渡しまでに家の中を空にすることが多い | 引き渡しの条件は売買の相手や不動産会社と確認する |
| 解体する | 解体の前に家の中を空にする | 土地の固定資産税の扱いが変わることがある(下で説明) |
| しばらく空き家のまま | 傷みやすい物・食品などは先に片付ける | 管理の状態によっては固定資産税の扱いが変わることがある(下で説明) |
空き家のまま置くときに知っておきたいこと
国土交通省の資料によると、2023年12月13日に施行された改正空家法では、放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家を、市町村が「管理不全空家等」として指導・勧告できるようになりました。勧告を受けると、その敷地は固定資産税の住宅用地特例(税の負担を軽くする仕組み)が解除されます。
空き家のまま置いておく場合は、風通し・郵便物の回収・庭木の手入れなど、誰がどのくらいの間隔で見に行くかを家族で決めておくと安心です。
解体するときに知っておきたいこと
東京都主税局の案内では、住宅用地かどうかは毎年1月1日時点の状態で判断され、その日に住宅が建っていない土地は、住宅を建てる予定があっても原則として住宅用地になりません(23区内では、建て替えなど一定の要件を満たすと特例が続く場合があります。23区外の扱いは家のある市町村の案内で確認してください)。つまり、建物を解体して空地のままにすると、土地の固定資産税が上がることがあります。
また同じ案内では、建物を取り壊したときは、所有者または登記名義人が取り壊しの日から1か月以内に建物の滅失登記を申請することが義務付けられているとしています。
解体の時期や税の扱いは、家のある市区町村(東京23区は都税事務所)の税務の窓口で確認し、売却も考えているなら不動産会社にも相談しながら決めるのがおすすめです。
ペガサスグループの運営元・株式会社ペガサスは、建設業許可(解体工事業)を持つ解体工事の会社です。解体工事とあわせてご依頼いただく場合は、残置物の撤去・処分費をいただいていません(解体工事とセットの残置物撤去)。
片付けと解体のスケジュールはどう組む?
スケジュールは、「家の中を空にしたい日」を先に決めて、そこから逆算するのが基本です。売却の引き渡し日・解体工事の着工日・親の住み替えの日など、動かせない日があればそれが起点になります。
- 動かせない日を確認する:住み替え・施設への入居、売却の引き渡し、解体の着工などの日。
- 先に探す物を取り分ける:重要な書類・貴重品・思い出の品。ここは家族でやります。
- 残す物を運び出す:住み替え先や家族の家へ。親の新しい暮らしに必要な物が先です。
- 手放す物の片付け:量が多いとき、遠方で何度も通えないときは業者に頼みます。見積りは早めに取っておくと日程が組みやすくなります。
- 解体・売却などに進む:家の中が空になってから。解体するなら、片付けと解体の日程を続けて組むと空き家の期間を短くできます。ただし、解体の時期によっては翌年度の土地の固定資産税が変わることがあるので、上の「解体するときに知っておきたいこと」もあわせてご確認ください。
遠方に住んでいて帰省の回数が限られる場合は、1回の帰省で「話し合い」「先に探す物の取り分け」までを済ませ、片付けは業者にまとめて頼む、という分け方もあります。
ペガサスグループでは、片付けだけのご依頼も承っています。料金は作業するスタッフの人数で決まる労務費で、お客様と一緒に仕分けを進めるお手伝いスタッフは1人1現場あたり11,000円〜(税込)、仕分けの指示だけいただいて弊社が進めるお任せスタッフは1人1現場あたり13,200円〜(税込)です。お見積り・出張費は無料です。実家じまいでのご依頼の流れは実家じまい・空き家の片付けのページにまとめています。
実家じまいのよくある質問
親が片付けに乗り気ではありません。どうすればいいですか?
物の話から入らず、親がこれからどう暮らしたいかの話から始めてみてください。親が「残したい」物を先に聞き、それを大切に扱うことが伝わると、手放す物の話もしやすくなります。一度で決めようとせず、帰省のたびに少しずつ進めるのがおすすめです。
遠方に住んでいて、何度も実家に通えません。
帰省の回数が限られるときは、家族でないとできない「話し合い」と「重要な書類・貴重品・思い出の品の取り分け」を優先し、手放す物の片付けは業者にまとめて頼む方法があります。ペガサスグループでは、お部屋の写真を送っていただくとお話が進めやすくなります。立ち会いの方法もご事情に合わせてご相談ください。
家を解体するかまだ決めていませんが、片付けだけ頼めますか?
はい。片付けだけのご依頼も承っています。解体するかどうかは、税の扱いや売却の予定もあわせて、あとから決めても構いません。なお、解体工事とあわせてご依頼いただく場合は、残置物の撤去・処分費をいただいていません。解体の可能性が少しでもあるときは、お見積りのときにお伝えください。
まだ使える物があると、片付けの費用は変わりますか?
ペガサスグループでは、まだ使える物を有価物として選び出し、その買取価格と作業費を相殺します。どのくらい変わるかは、物の種類や量によって違いますので、まずはお見積り(無料)でご確認ください。
出典:国土交通省ウェブサイト「空家法」と「2023改正空家法」(PDF)(国土交通省)、東京都主税局ホームページ「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」をもとにペガサスグループが加工して作成(2026年10月時点)。
実家じまいは、話し合いから一緒に考えます
実家じまいは、物の量よりも「家族で方向を決めること」に時間がかかるものです。片付けの量や家の行方がまだ決まっていなくても、まずはご相談ください。関東1都6県で、片付けから解体までひとつの窓口でお引き受けします。ご相談はお電話(0120-66-1788)・LINE・お問い合わせフォームから受け付けています。